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2025.09.18
前回までにウレタン防水、FRP防水を紹介してきましたが、今回は最後となる3つ目のシート防水について解説していきます。
防水工事の中でも広い屋上などに用いられることが多く、耐久性とコストのバランスがよいのが特徴です。
シート防水とは、下地の上に塩化ビニール製などの防水シートを敷き詰めて固定し、防水層を形成する防水工事です。
ウレタン塗膜防水とは異なり、工場生産された防水シートを使うため施工ムラができにくく安定した性能を発揮できます。
また、簡易的な歩行に耐えられ、広い範囲を短時間で施工できるため、ビルやマンションの屋上によく施工されています。
最大のメリットは、工法によっては下地の影響を受けにくいという点と広い面積を短期間で施工できるということです。
ただし、狭い場所や複雑な形状の場所への施工は逆に時間がかかり、シートの隙間などから漏水するリスクも高まってしまいます。
デメリットもいくつかあり、シート防水で起こる劣化現象にについてお伝えしていきます。
鋭利なものがぶつかったりすると丈夫な防水シートでも傷がつき破断してしまう可能性があります。
その場合は破断箇所から水が侵入してしまうため、早急なメンテナンスが必要です。
防水シートの立上り部端部は、専用金物で押さえてあっても、シートのめくれによって浮いてくる場合もあります。
気付きにくい現象ですが、端部からは水が入りやすいため、定期的に点検を行い被害が大きくなる前に処置する必要があるでしょう。
特に紫外線や雨風の影響を受けやすい場所で、シートジョイント部の溶着が劣化して隙間が開いてくる場合があります。
シート自体には問題がなくても、継ぎ目から水が侵入してしまうので注意が必要です。
日射熱を直接受ける屋上において、防水層は常に温度による影響を受けやすい状況下にあります。
いくら耐久性の高いシート防水だと言っても、やはり紫外線の影響は大きく、表面が変色したり細かい亀裂が発生します。
また、塩ビシート防水材は経年劣化により硬化・収縮するため、このような現象が見られる場合には全体的な改修が必要となります。
これらの現象を見つけた時は既に大なり小なりメンテナンス時期を迎えているということになります。
補修費用を最小限に抑えるためには、定期的な目視による確認が重要です。
一般の方でも見つけやすい劣化現象もありますが、危険な場所の場合は必ず専門業者に現地調査を依頼しましょう。
防水の種類について複数回に分けて説明してきましたが、いかかでしたでしょうか?
防水をお考えの方へ参考になればと思います。
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